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「八日目の蝉」 [cinema]


八日目の蝉 特別版 [DVD]

八日目の蝉 特別版 [DVD]

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD

5/30(月)に鑑賞してきました。
あまりに記事upが滞りすぎてしまいました。
まとめて少し、がんばります。

この作品の原作が出版されていた頃から気になっていた内容で、予告を観ていて公開が待ち遠しかったです。
映画は、原作を読まないまま観に行こうと決めていました。
冒頭、いきなり法廷での原告、恵理菜の母・恵津子のアップから始まり、被告、希和子へ。
この表情の対比の迫力にまず惹きこまれました。
それぞれに立場は逆でありながら、深い悲しみをくぐり抜けた後の空ろさが感じられる表情。
その表情に行き着くまでに語られるエピソードに、原告・被告/法廷上の、あるいは社会的な勝者と敗者という二元論では結論は出せない、複雑な切ない感情が描かれていました。
生まれて間もない乳児を連れ去り、わが子として育てるというその事実は犯罪であり背徳的な行動であることはもちろん普通の感覚として理解できる訳ですが、でもここで描かれている希和子の行動は単なる衝動的で罪深い、断罪されるべき悪意に満ちた行動であるとは、とても思えなくなってきます。
希和子自身も踏み越えてはいけない場所に乗り出してしまったことを心の一方ではずっと抱えながら、その子・薫に見せてあげようとする世界は、理想は確かにすばらしいかもしれないけれどどこか閉塞的なコミュニティを経て逃亡の果てにたどり着いた島の暮らしの中でこの二人をありのまま受け入れてくれるかのように変わっていきます。
この小豆島の光景が実に美しくて印象深かったです。
映画を観た後から小説を一気に読了しましたが、この島の景色の雄大な穏やかさが何度も蘇りました。
映画では小説とは変えて、薫/恵理菜の視点を中心に脚本が書かれていたんですが、この転換は見事でした。
演じた井上真央さんも難しいキャラクターを見事に自分の姿として生きていたし、時制が変わるので共演シーンはなかった希和子を演じた永作博美さんの表情とどこか共通する佇まいがよかったです。
脚本の奥寺佐渡子さん、「時をかける少女」「サマーウォーズ」もよかったんですが、今回もこの作品に担当していることを知り、改めて感心しました。
音楽も大好きなこの作品、まだサントラ盤はリリース予定がないとのこと、残念でなりません。

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non_0101

こんばんは。
私も原作を読むのを我慢して観に行きました。
主人公たちの気持ちがずーんと伝わってきて、本当に切なかったです。
映画の印象があまりにも強かったので原作には手が出なかったのですけど、
せっかく手元にあるので、そろそろチャレンジしようかと思ってます☆
by non_0101 (2011-08-14 22:32) 

cs

non_0101さん、こちらもniceとコメントどうもありがとうございます。
自分もまず映画を観終えて、単純に好きな作品だなぁとしみじみ思えて、後追いで小説を読んでいくのが本当に楽かったです(どちらもやっぱり切ないお話なんですが)。
ぜひ原作もじっくりお楽しみください。
by cs (2011-08-15 00:36) 

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