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「ゴールデンスランバー」 [cinema]


ゴールデンスランバー [DVD]

ゴールデンスランバー [DVD]

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD


1/30(土)に、3本ハシゴしてきました。
その1本目がまずこれです。
伊坂幸太郎さんの小説を原作にした映画はもうすでに幾つも撮られていますが、自分はまだ「重力ピエロ」しか観たこと無かったです。
小説も2009年夏の入院中、「終末のフール」を読んだ以外はまだ全然読んでいませんでした。
この本が書店で平積みになって並んでいたとき、タイトルも気になっていたし読もうか迷っていたまま、結局映画作品を先に観ることになりました。
伊坂さんの小説の特徴のひとつ、この作品も仙台が舞台で展開していきます。
しかも物語上の設定で仙台から主人公が一歩も出ない、でも半分闇雲でひたすら逃げ回るというもので、これは当然仙台で原作そのままのロケーションが大事になってきます。
後半登場する重要な舞台のひとつ、仙台病院センターは架空のものだとのことですが、撮影は岩切病院と東北厚生年金病院という実在の場所であり、こういう映像も含めてやっぱりその土地での説得力があってこその部分は大きいと思います。
ゴールデンスランバーというタイトルは、やっぱりそのままThe Beatlesの曲のイメージにつながります。
今回は、音楽担当の斉藤和義氏によるカバーが聴ける他、メインの4人がそれぞれに口ずさむ場面があって、元々大好きな曲だけに感慨深かったです。こういうシーンは文学ではなく映画でこそ可能な表現でもあるので、堪能できて嬉しかったです。
大学時代の仲間である4人、そのうちの一人、森田役が吉岡秀隆くんでした。
物語のきっかけになる彼は、登場してくるのは回想シーン以外には冒頭部分しかありませんが、主人公・青柳にとって、ずっと頭に残っていくキャラクターで、その冒頭での森田と青柳のほんのわずかな会話の言葉、表情がいつまでも残っていました。吉岡くんの渾身の演技が切なくて、後半はそれでちょっとうるっときてしまう場面もありました。
そしてなぜかとんでもない事態に巻き込まれ必死で逃げ回る主人公を演じる堺雅人さん。
パンフのインタビューで監督も言っていましたが、堺さんの素の感じのまま、青柳のキャラクターで走りまくる作品として、全部観終えるとなんともやるせない余韻が残りました。堺雅人さんだけ、他の友人たち3人は若い頃の外見の変化があるのに特に無い、その感じがなんだか納得です。そのことも含め、ラストに繰り返されるシーンはかなり好きな展開です。
小説「終末のフール」を読んでいたときの感覚に近いんですが、どんなに最悪な状況下であっても、無様でも、周囲に翻弄されまくっても、とにかく生きていく覚悟というのが大事だ、と。
無邪気に笑いあっていた過去には戻れずとも、だからただ悲しいだけじゃない、そういう感覚はすごく共感できました。
他の出演者については、まず竹内結子さん。
学生時代のキュートな感じと現在の落ち着いた雰囲気と、彼女が優しく包み込むように眺める堺さんへの眼差しが素敵でした。
劇団ひとりくんも、そのままなんだか後輩キャラではまってました。
柄本明さんもベンガルさんも、さすがの存在感です。
そして香川照之さん、冷徹に青柳を追い込んでいく静かさと、にやっと笑う不気味さが光っていました。
永嶋敏行さんの不敵な笑いもかなり不気味でした。このへんの配役は特に絶妙です。
そして濱田岳くん。ちょっとふにゃっとした表情がなんとも独特で、この正体不明で普通に考えたらかなり不気味だし、違和感のあるキャラクターをリアルに演じてました。
そんな中、やっぱり素敵だなぁと思ったのは伊東四朗さんです。
後半になって登場がTV画面を通してなんですが、その頑固でぶっきらぼうだけどあったかい存在感は胸が熱くなりました。
映画化するにあたって脚本上かなりの描写を省略してあるはずの原作小説を、今更ですが読んでみたいと思います。
もちろん、そのときは、BGMは「Abbey Road」です。

ゴールデンスランバー

ゴールデンスランバー

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/11/29
  • メディア: ハードカバー



Abbey Road

Abbey Road

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Toshiba EMI
  • 発売日: 1991/07/20
  • メディア: CD



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コメント 4

みっちゃん

こんばんは。
私は試写会で「ゴールデンスランバー」を見させて頂きました。
ホントにおっしゃる通りです!めちゃくちゃ良かった!キャストも個性的で、またユーモアもあって期待以上の作品でした!!是非多くの方に見て頂きたいですね!
by みっちゃん (2010-01-31 23:35) 

cs

みっちゃんさん、niceとコメントどうもありがとうございます。
まだ読んでいないんですが、これは原作も面白そうなんですよね。
その上、映画でのこのキャストもほんとによかったと思います。
中島監督のインタビューにあったんですが、何も演出しなくても、花火のシーンでは自然と仲のいい友だちの空気になってて、その組み合わせの妙って、頭で考えて理屈で説明なんて出来ないものなんじゃないかと思います。
物語の展開はエンターテイメントで進んでいくんですけど、結末としては最後まで種明かしはしてなくて犯人はほんとは誰だったかとかきっちり解決してないし、彼らの関係性だって釈然としないものが残るんですが、でもそれって逆にリアルな気がしました。これが伊坂さんの小説でどうなっていたのかすごく気になるので、原作に挑戦してみようと思います。
by cs (2010-02-01 21:36) 

non_0101

こんにちは。
3本立てとは凄いです~!どれもいい作品ですね。

この作品は期待通りの面白さでした(^^)
役者が揃ってますよね。
初めの方に登場する吉岡さんの迫力に引き込まれました~
原作も面白いです。お勧めです☆

by non_0101 (2010-02-08 12:36) 

cs

nonさん、niceとコメントどうもありがとうございます。
ほんとにこの作品、出てる俳優さんたちそれぞれのキャラクターがぴったりはまってて、あっという間の展開でした。もちろん原作に比べたらかなり省略もあるとは思うんですが、結構な量の複雑な人物相関もすんなり入って、堪能できました。
吉岡くんの登場はワンポイントなんですが、ずっと彼の表情と言葉がずっと残って展開していくぐらい、渾身の演技だったと思います。
原作は、この映画化のきっかけでまたかなり売れているようですが、自分も挑戦してみたいと思っています。
それは読了したらまた記事をupする予定です。
他の映画化作品も順次観ておきたいし、原作も追いかけたいです。
by cs (2010-02-08 20:52) 

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