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「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」 [cinema]

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2枚組) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: VAP independent(VAP)(D)
  • メディア: DVD

この映画化の前にTVで単発の2時間、あと1クール分11話のドラマがあって、それぞれボクもオカンもオトンも彼女も当然配役されていたんだけど、この映画版を基準にしたかった自分は、あえて先の2作品は観てきませんでした(でも2時間ドラマのほうは録画だけしてあるので後で確認する予定)。原作も、何度か読みたくなったけど我慢して。
松岡錠司監督は「さよなら、クロ」以来の鑑賞でした。あの作品も脇で出演している人たちがとにかく味わい深くて好きだったんですが、今回はやたらと豪華です。郵便を届けに来るワンシーンだけの田口トモロヲとか、ラジオ収録でしゃべってる宮崎あおい(もちろんワンシーンのみ)、オカンの店の客で光石研とか、不動産の事務員で小泉今日子だったりとか仲村トオルとか松田美由紀とか塩見三省とか柄本明とか田中哲司とか千石規子とか、ワンシーンじゃないけど荒川良々だったり寺島進だったり(もう多すぎるんで敬称略です)、これはTVじゃ実現しないだろうなと言う映画ならではのキャスティングに贅沢さを感じます。でも、そんな要素はあくまでついでみたいな部分で、骨格は実に淡々と、丁寧に描かれていると思いました。脚本の松尾スズキ氏は原作のリリーさんから考えると納得なんだけど松岡監督とは作風的には全く結びつかないし、その点では心配もありましたが、ごく正攻法で微妙な言い回しだけに個性を出すスタンスになっていたのが意外でもありました(そのへんは脚本担当としては意図してのものなのかどうかは不明です)。この匙加減が丁度よかったように思えます。第1稿が4時間分くらいあるものだったようで、削ぎ落としながらエピソードをつなぐ上で構成上の時間軸を工夫したりとか、かなり調整に時間をかけて練って仕上げられている労作のシナリオだったようです。
オカン役の樹木希林さんと娘である内田也哉子さんが二人一役というちょっと変則的な配役で、似ててもちろん当然ではあるんだけど、うまく調和してそれぞれのオカン像がしっかり伝わってた気がします。也哉子さんはほぼ映画初出演だったというのは知りませんでした。オダギリジョーくんは、上京してから以降のボク役で、ごく自然とTVでの露出で受けるリリー氏のイメージに重なって見えて、特に後半はリアルで切なかったです。彼女役の松さんがまた、ただそこに居るだけで自然に説得力があるっていう(変に目立つとかじゃなくて)素晴らしさだったし。
ラスト近くのオレンジに染まる空がもうこの上なく美しくて、言葉は要らない様々な複雑な感情がなんとなくそこに十分にきちんと描かれているように思えて、泣かそうという脚本にはしてないし、演出もあえてそうしていないけど、やっぱりこみ上げてくるものがあって、じわじわきました。こういう味わい、好きです。


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こんばんは(^ ^)
わたしは原作のみで映像化されたものは全く見てませんでした。
今回の映画も特に見ようとは考えてなかったのですが、
監督が「さよなら、クロ」の監督だということで気になりました!
by (2007-05-04 22:55) 

cs

madoccoさん>
コメント、どうもありがとうございます。
そう、そうですよね。自分もそこがいちばん気になって自分で確かめたくなりました。これだけTVでも煽られるだけ煽っていた後に映画ですので、後攻の不利があるのは承知で、でも満足できる作品だったです。
madoccoさんのように先に原作に触れている人が観るとまた違って感じられるでしょうね。映画館ではなくても、DVDとかでもこの味わいは変わらないと思いますが、もし機会がったら映画館のスクリーンでぜひどうぞ。
by cs (2007-05-04 23:20) 

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