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「それでもボクはやってない」 [cinema]

先週の日曜、2本の邦画をハシゴしてきました。
洋画を観たくない訳ではないんだけど、つい優先のセレクトが邦画になります。
その1本がこれ。
周防監督が久々に新作を完成し公開を迎え、それだけで十分な注目すべき話題になっています。期待はやたらと高くなってて、逆に心配でした。
「シコふんじゃった」や「Shall we ダンス?」の路線を自然と思い浮かべながら観てみたら、当然というか意外な社会派のテイストでまず驚きです。ただ単にこの題材でリアルに脚本を書いたら結果こうなったというスタンスでしかないんだけど、その誠実な向き合い方をする以外に撮るべき手段がないという現実。笑わせて楽しませてっていうスタンスでは撮れない題材だけど、これを撮りたかった機が熟すまで11年なんですね。もちろん徹底した事前の取材がそのままドラマとして成立するわけではないし、描き方に偏りの極力ないバランスをうまくとるまでに推敲に推敲を重ねた努力は果てしなかったでしょう。第1稿完成から3年以上、寝かせた訳じゃなくて必要な時間を要しているのは頷けます。結果、見えてくるメッセージが”これを知ったら、誰かに伝えないでいられない”という監督の切実な言葉を迫力とともに強く感じてしまいます。
主演の加瀬亮くん、たまたま上映期間が「硫黄島からの手紙」の後になったのはマスコミ的な注目の上ではもちろんプラスでしょう。でもそれと無関係にこの翻弄のされ方がリアルで、心情描写はほとんどない脚本なのに自然と彼の立場が感じ取れて、ラストはふつふつとこみ上げる気持ちがありました。
日本の法廷で刑事事件、それも否認を続けることによって生じる様々な矛盾点が劇中、役所さん演じる(って、ここでたまたまだけど苗字が「役所」って・・・それもまた、味わいですね)元裁判官の弁護士の台詞どおりに明らかになってくるさまが本当にわかりやすく表現されていたように思えます。周防監督がインタビューで答えていたんですが”素人がプロの集団と突然向き合わなくちゃならなくなる”というある種理不尽なこんな場面は、実際にその場に居ることを考えてみればホラーともいえるかもしれません。


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