So-net無料ブログ作成

「親切なクムジャさん」 [cinema]

ちょっとタイミングがうまくいかず、近場で観ることができなかった作品ですが、なんとかまだ都内での上映期間が残っている(実はもう唯一だった)ところがあるのを発見、間に合いました。新宿・シネマスクエアとうきゅうです。

「JSA」という作品に出会って以来、パク・チャヌク監督と女優イ・ヨンエさんは自分にとって韓国映画の中でも特に気になる存在になっていました。

イ・ヨンエさんは映画での主演作を観るたび新しい顔があったんで世間での「チャングムの誓い」のイメージというのは自分には全然ピンとこないまま、今回の作品鑑賞に至っています。主演ではない「JSA」は物語の核とは一定の距離がある観察者の視点でカメラの側のポジション、「春の日は過ぎ行く」では矛盾を矛盾のまま見せているリアルで複雑な大人の女性の姿、「ラスト・プレゼント」では一転してある種韓国での典型的な女性像なんだけどまた内面と普段見せている行動が違うという深みのあるキャラクター。整った顔立ちで、もっと主流のメロドラマをどんどん演じていてもおかしくないはずなのに違った表情を見せてくれる作品を慎重に選び出演しているようにも思えるこの女優さんはやはり独特なんじゃないかと思ったりもします。

「復讐者に憐れみを」は見逃したものの、「オールド・ボーイ」は観ることができて、改めてパク・チャヌク監督の描く作品世界にすんなり入りやすい自分に気づいたんで、普段の好みというとちょっとまたテイストは違うはずなんだけど(容赦ない描写が結構どんどん出てくる映像って、それほど積極的に見たいと思わないんで)、たとえばカットのリズムだったり、音楽のモチーフの選び方とか出演俳優さんのアプローチ、あるいは空間や色彩への配慮など、刺激的な作品づくりがなぜか自分にはすんなりと馴染めます。おそらく輸入されてくる多くの韓国映画のイメージからはそういった作品のもつ佇まいはけっこう遠い位置にあるようで、でも脚本の根本には韓国で撮ることにこそ意味付けがあるのも好きな部分なのかもしれません。

何箇所か重要な場面で粉雪が舞っていたりチョコレートケーキを分け合うのと真っ白なケーキを持っていくのが彼女の内面の対比になっていたり、印象深いシーンが幾つもありました。「復讐」というテーマの中で展開する内面の移ろいが最後に決着となる場面で予想とは違い、でも納得できる展開もラストカットも、パク・チャヌク監督の到達点にもなっているように思えました。また次の作品で新しいアプローチで何を見せてくれるんだろうと期待が高まります。

親切なクムジャさん プレミアム・エディション

親切なクムジャさん プレミアム・エディション

  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • 発売日: 2006/03/24
  • メディア: DVD


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。